明日は、敬老の日。少し前倒しで、じじの好物のお寿司を持って、様子を見に行ってきました。
じじは、母より一回り年上。でも頭はとてもしっかりしていて、本当に助かっています。……でも今日は、そのじじに言われたことで、私はすっかりがっくりきてしまったのです。
- 悪気のない心配の言葉
- 分かっているという気持ち
- 揺れ続けた一日
心配してくれているのは分かる。それでもしんどい。そんな日のことを書いておきます。同じ気持ちになったことのある方に、届けばうれしいです。
敬老の日前に聞かされた話

その日は、敬老の日を前にしたお祝いのつもりでした。お寿司を持って、顔を見に行くだけ。それだけのはずだったのですが、思いがけない話を聞くことになります。まずは、その場面から書いていきます。
じじの好物のお寿司
少し前倒しで、じじの好物のお寿司を持って、様子を見に行ってきました。
年に何度かの、ささやかな楽しみです。喜んでくれる顔を見に行くようなものでした。
ヘルパーさんの境遇
じじの家には、毎週一回、ヘルパーさんが掃除に来てくれます。その方は、私と同じ一人娘で、認知症のお母さまを介護されている方でした。
うちの母より症状が進んでおられるようで、境遇としては数年先を行っている方だと言えます。
一日三回という現実
その方は、一日に三回、様子を見に行っているのだそうです。
じじは、その話を事細かに、私に聞かせてくれました。「こんなに大変なんだぞ」「これから、もっと大変になるぞ」と。
心配が重く感じた理由
じじに悪気はありません。むしろ私を心配してくれている。それは痛いほど分かっています。それでも、聞いているうちに気持ちが沈んでいきました。なぜそう感じたのか、自分なりに整理してみます。
悪気のない忠告
じじの言葉は、脅かすためのものではありません。心配だからこそ、先のことを教えようとしてくれたのだと思います。
善意だと分かっているぶん、言い返すこともできません。
分かっているという気持ち
でも正直に言うと、私はこう思ってしまったのです。「その”大変な日”が、いつか来ることくらい、分かってるよ」と。
先のことが見えていないわけではありません。むしろ、見えているからこそ、今のことを考えているのです。
不安をあおられる苦しさ
じじの心配する気持ちは、すごく、すごく分かる。でも、私の不安をあおって、いったい何の良いことがあるんだろう。
そう思ったら、なんだか悲しくなってしまいました。
今を大切にしたいという思い
先のことばかり考えていると、目の前の時間が置き去りになります。私が今していることは、その逆でした。大変な日が来ると分かっているからこそ、していることがあります。
日帰り温泉への外出
分かっているからこそ、私は今のうちに、母を日帰り温泉に連れて行ったりしています。
特別な用事がなくても出かけます。動けるうちにしか、できないことだからです。
おいしいものを食べる時間
おいしいものを食べに行くこともあります。難しいことは何もしていません。
- 近場への日帰り温泉
- 気軽な外食
- 特別ではない普通の時間
こうした時間が、あとから振り返ったときに残るのだと思っています。
笑顔でいられるうちに
母が笑っていられる時間を、大切にしているのです。
将来の備えも必要です。けれど、それだけでは今日が過ぎてしまいます。
私がすでに始めていたこと
備えを何もしていないわけでもありません。母の様子がおかしいと感じたとき、私は自分から動いていました。同じ場面で迷う方もいると思うので、実際の流れを書いておきます。
自分からかけた電話
母が「なんだか、おかしいな」と感じたとき、私は自分から地域包括支援センターに電話しました。
どこに相談すればいいか分からなかったので、まずは電話をしてみたのです。
忘れ物外来での検査
母の機嫌を損ねないように、センターの方に病院まで付き添っていただきました。連携している病院の「忘れ物外来」で検査を受けて、要支援1の判定をもらいました。
本人が受診を嫌がりそうなときは、間に入ってもらえることがあります。これは、相談してみて初めて知りました。
要支援1という判定
介護保険は、申請しないと使えません。認定が下りるまで一か月ほどかかると聞いて、その場で申請の手続きも進めました。
私だって、できることはもう始めているのです。だからつい、思ってしまいます。「なんで、そんなことを言うのよ」と。
憤りと理解のはざまで

腹を立てたまま一日を終えたくはありませんでした。じじの側から考えてみると、少しだけ見え方が変わります。それでも、割り切れたわけではないのですが。
じじの立場から見ると
きっとじじは、自分の娘である私の母が弱っていくのを、間近で見ているのだと思います。
そして、「自分がいなくなったあと、この子は一人で大丈夫だろうか」と、心配でたまらないのでしょう。
不器用な愛情
不器用な愛情なんですよね。それも、分かっています。
言い方を選べる人ばかりではありません。心配の形は、人によって違うのだと思います。
揺れ続けた一日
でも、腹も立つ。じじの気持ちも分かる。でも、モヤモヤもする。
その両方の間で、私は今日、一日中ゆらゆらと揺れていました。
周囲の言葉についてよくある質問
同じような場面で迷いやすいことを、質問の形でまとめました。私の経験からの答えなので、ひとつの参考として読んでいただければと思います。
親族から「もっと大変になる」と言われたときは
その場で言い返さなくて大丈夫です。心配からの言葉だと分かっていても、受け止めきれない日はあります。
介護の準備は何から始めればよいか
私はまず、地域包括支援センターに電話しました。何も決まっていない段階でも相談できます。
地域包括支援センターにはどう連絡するのか
お住まいの地域の窓口に、自分で電話をかければ大丈夫です。私の場合は、受診の付き添いまでお願いできました。
要支援1とはどんな状態か
介護保険の区分のひとつで、比較的軽い段階にあたります。詳しい内容は、センターの方が説明してくださいます。
介護保険の申請にはどのくらいかかるのか
私の場合は、認定が下りるまで一か月ほどかかると聞きました。使いたくなってからでは間に合わないので、早めの申請をおすすめします。
まとめ 心配と重さのあいだで
心配してくれる気持ちはありがたい。それでも、重く感じる日があります。どちらも本当のことでした。
- 善意でも重く響く言葉
- 笑顔でいられる今の時間
- 早めの相談と申請
- 割り切れないままの気持ち
……まぁ、こういう日もあるんですよね。明日は敬老の日。お寿司、喜んでくれたかな。それだけはよかったな、と思うことにします。
母の変化に気づき始めた頃のことは、プレ介護と呼ばれる時期の話に書いています。よかったら、そちらも覗いてみてください。

